賃貸管理コラム

客付けに強い管理会社を利用するメリット!客付け力のある会社を見極める基準も

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賃貸管理会社に客付けを依頼するメリットは多いものの、客付けの弱い管理会社に委託すると、収益が上がりません。

管理会社に客付けを依頼するメリットや、客付けに強い管理会社の選び方などを解説します。

管理会社に客付けを依頼するべきなのか


賃貸管理会社における客付けとは、入居者募集から物件管理までを一貫して行うことを指します。ここでいう賃貸管理会社とは仲介管理会社のことです。

仲介管理会社は入居者を探して部屋をマッチングさせる仲介会社の役割と、家賃管理や物件のメンテナンスなど入居者の管理を行う管理会社の役割の両方を併せもっています。

以下の表では不動産会社の種類を解説しています。

役割 客付けの有無 手数料
仲介管理会社 入居者探しから管理までの業務を行う
⚪︎ ・仲介手数料 ・管理委託手数料は有償と無償がある
仲介会社 部屋探しをしている人へ部屋のマッチングを行う ⚪︎ 仲介手数料
管理会社 入居者の家賃管理や物件のメンテナンスなど入居後の管理を行う
×

管理委託手数料

客付けは情報の流通が鍵を握っています。賃貸管理会社に客付けを依頼すると大手不動産サイトなどへ物件情報を流通させられるほか、自社に仲介部門がある場合は積極的に物件情報を紹介してもらえるので、客付けしやすいのがメリットです。

客付けを行う流れ


客付けを行う流れは、主に下記のとおりです。

  1. 物件情報の掲載
  2. 入居希望者からの問い合わせ対応
  3. 内見へ案内
  4. 入居審査、契約
  5. 物件へ入居

管理会社で客付けを行う場合は、物件情報の掲載から入居希望者との対応、契約まですべてを委託できます。自主管理で行う場合は、入居者募集の広告からスタートし、入居希望者との面談、物件内見、入居審査・契約、入居対応をオーナー自身が行います。

管理会社に客付けを依頼するメリット


管理会社に客付けを依頼するメリットとしては、自主管理よりも早期に客付けしやすく、入居者募集から物件管理、入居者対応までお任せできる点です。

管理会社はレインズとよばれる全国の物件情報を共有するネットワークシステムに登録することで、多くの不動産会社に物件情報を認知してもらえます。

そのため、より客付けしやすくなり、自主管理よりも早期に入居者が決まる可能性が高いといえるでしょう。また、客付けだけでなく入居時の手続きや入居後のメンテナンスまでトータルでサポートしてもらえるので、時間や手間が省けます。

加えて、オーナーは管理会社から不動産経営について身近でアドバイスをもらえるので、ノウハウを身につけやすく、気軽に相談できるのも管理会社に客付けを依頼するメリットの1つです。

ただし、管理会社の良し悪しを見分ける必要があり、業務を委託するにあたっては費用がかかる点に留意しましょう。自主管理による客付けは入居者をオーナー自身が選べる点や費用をおさえられるといったメリットがある一方、客付けしにくい点や内見・入居手続きなど手間がかかるデメリットも持ち合わせています。

これらのメリット・デメリットをふまえて、客付けを管理会社に委託するか、自身で進めていくかのどちらかを選択しましょう。

すべて自主管理のオーナーは約2割


国土交通省の賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査によると、入居者募集から管理に至るまですべてを自主管理しているオーナーは18.5%です。

入居者募集から管理まですべてを仲介管理会社に任せている、もしくは入居者募集または管理を任せているオーナーが約8割となっており、客付けについては仲介会社、仲介管理会社に委託しているオーナーが大半であることがわかります。

自主管理は入居者募集だけを委託することもできる


自主管理は入居者募集だけを委託することもできます。たとえば、入居者募集から内見・契約までを委託し、入居後の家賃管理や物件、メンテナンスに関しては、オーナー自身が管理するケースもよくみられます。

ただし管理会社にすべてを委託するケースと比べ、客付けは弱いでしょう。不動産会社が客付けする際の優先順位として、自社で所有・管理している物件を優先します。不動産会社の利益につながりやすいためです。

また、管理物件の入居率が高まることで、オーナーの信頼関係を深めることができます。不動産会社にとって利益につながりにくい自主管理物件は、優先度が低くなりやすいでしょう。

管理会社に不動産経営の全部を委託するのか、または一部を委託するのかは、コストや管理に要する時間等から検討することをおすすめします。

客付けの弱い賃貸管理会社に委託し続けるリスク


客付けの弱い賃貸管理会社に客付けを委託し続けると、物件の空室期間が長期化し、収益が下がるリスクがあります。不動産経営は入居してもらい、毎月入金される家賃によって収益が得られるため、空室が続くと収益が全く上がりません。

入居者が決まらない間も管理会社に委託費用を支払い続けなければなりませんし、空室期間が続くと、オーナー自身が客付けを行うことも必要になり、負担が増加するきっかけにもなります。

管理会社に客付けを依頼する際は、客付けの強い管理会社かどうかあらかじめ調べておくとよいでしょう。そして、空室期間が続く場合は、管理会社や担当者を変更してもらったり、客付けに関して現状から改善してほしいと伝えたりすることも重要です。

客付けに強い管理会社の選び方・注意点

スーツを着た女性
ここまで客付けの弱い管理会社に委託し続けるリスクについて解説しましたが、客付けに強い管理会社をどのように選べばよいのでしょうか。ここでは、客付けに強い管理会社の選び方や注意点について解説します。

取り扱い物件数が多い


客付けに強い管理会社は、さまざまなタイプの物件を取り扱っていて物件数が多いのが特徴です。入居者のニーズは多様化しており、入居希望者に合う物件を多数提案するためには、取り扱い物件数が豊富であることが求められます。限られた物件しか取り扱っていないと、入居者ニーズに対応できていないと考えられるでしょう。

物件の画像掲載数が多い


物件情報が掲載されているページに、画像掲載数が多いと客付けに強いと評価できます。入居者の契約につながるきっかけとして、物件情報の画像が豊富である点が挙げられます。内装や外装、設備などはテキストによる説明よりも画像だと現物を想定しやすいです。画像掲載数が多いほど、入居後の生活を想像しやすいでしょう。

店舗の立地がよい


管理会社の店舗の立地がいい点も、客付けに強いと判断できます。店舗の立地がよいと来店しやすく、多くの入居希望者が見込めます。また、物件情報が店舗前に掲載されていると、立地がよければ歩行者が足を止めて物件情報にふれるきっかけになります。このように積極的な入居希望者だけでなく、漠然と転居を検討している人も客付けできる可能性があります。

レスポンスが早い


顧客からの質問に対し、レスポンスが早い管理会社は対応力に優れており、客付けのしやすさにも現れています。質問の回答がすぐにくると不安が解消され、安心感につながり、信頼関係が構築されます。

反対に、連絡してもなかなかつながらなかったり、返信が遅かったりすると不信感が募り、足が遠のいてしまうでしょう。まずは、物件情報の案内を受けた際に質問してみて、様子を伺うのもよいでしょう。

オンラインでも手続きできる


管理会社との手続きに際し、来店による手続きのほかオンライン手続きが可能であれば、入居希望者は自宅で都合のつく時間帯に手続きできるので客付けしやすいでしょう。近年はオンライン内見も増加しており、自宅や職場で気軽に内見できるメリットがあります。また、対面での手続きが煩わしいと感じる人でも、オンライン手続きなら安心して進められるでしょう。

大手でも地域密着型でも強みがある


大手の管理会社では全国の物件情報を保有しており、対応できる豊富な人的リソースや資金などが強みです。地域密着型の管理会社であれば周辺地域の物件情報に詳しく、地域住民と密接なつながりがあります。

オーナー自身も努力する必要がある


管理会社へ一任する場合でも、オーナー自身も努力することが不動産経営の成功につながるといっても過言ではありません。客付けもポイントをおさえておくことで、空室率低下に寄与できるでしょう。

オーナーが努力する方法として、不動産経営に関するセミナーの参加や専門書の購読、不動産会社とのつながりをもつことが必要です。管理会社へ客付けを依頼する際には、客付けの方法や契約の手順、入居後の管理方法などを身近で学べるよい機会となるでしょう。


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