出口戦略が大切な理由は、簡単に言うと「売りたい時に売れない」リスクを回避する為です。
不動産投資をする中で市況の変化や投資家自身の環境の変化、考え方の変化等、様々な理由で物件の売却を検討するタイミングが、あるかも知れません。
そんな時に「売りたくても売れない」と言う状況に陥ってしまうのは、投資においてリスクと言えます。
不動産を所有している以上、ローンの支払いや月々のランニングコスト、税金等、たくさんの出費が発生します。
場合によっては、そのような出費により生活を圧迫することも考えられます。
不動産投資の出口戦略は、そんな出口が取れないリスクを回避する為に非常に重要であり、投資物件を選定する段階から必ず意識するべきポイントなのです。
ここでは、不動産投資において売却しやすい(出口が取りやすい)物件のポイントについて解説します。
購入前に必ず確認するべき内容ですので、是非読んで参考にしてください。
立地が良い
物件選びの基本ですが、立地が良いことは出口を考える上で必須条件です。
ここで言う立地とは、最寄り駅の利便性や駅からの距離だけではなく、物件周辺の住環境についても該当します。
住環境は、単身世帯やカップルだけのディンクス世帯、ファミリー世帯など、入居ターゲットによって異なるので、物件の間取りと合わせて考える必要があります。
地積が広い
地積とは、土地面積のことであり、基本的には広い方が出口戦略には有利となります。
地積が広いと用途地域によっては、分譲できる場合もあるため、売却時に買い主の幅が広がります。
アパートをはじめ、一棟物を購入する際には、地積についてよく確認し、価格にもよりますが、地積の広い物件がおすすめです。
用途が良い
用途とは、地域によって建築出来る建物を制限するために設けられたルールのことを言います。
それぞれの用途地域によって建ペイ率や容積率等の建築条件が異なり、一般的に用途が良い地域とは、建ペイ率と容積率が緩和されており、様々な建物を建てることが出来ます。
出口を考える際には、特に1棟物については、物件を購入した買い主が次に建物を再建築することまで考えた方が、購入者の幅を広げることにつながります。
難しい考え方ですが、建物を再建築する際に用途制限がとても大切になることは、頭の中に入れておきましょう。
投資物件を売却する際、買い主の選択肢としてオーナーチェンジと業者買い取りの2つがあることをご存じでしょうか?
オーナーチェンジとは、自分と同様の個人投資家に対して物件を売却することであり、投資物件の一般的な売却方法です。
オーナーチェンジの場合は、買い主も投資物件として購入する為、先述した「売却しやすい投資物件のポイント」の他、特に利回りが大切になります。
ただ、オーナーチェンジの場合でも買い主は、出口戦略を考えて購入する投資家が多い為、先述したポイントは、同様に重要になります。
次に業者買い取りですが、業者買い取りとは、不動産を収益目的で買い取る業者に売却する方法です。
買い取り業者は、リノベーション再販業者、建売業者、収益物件管理業者等、多岐に渡る為、物件によって売り先に適した業者は違います。
業者買い取りの場合は、一般的に買値が下がると言われますが、再建築を前提に買い取りをする業者であれば、先述したポイント次第で高値で売却出来る可能性があります。
投資物件の売却で気を付けるべきことは、売却の理由、いつまでにいくら以上で売却するのかを明確にし、その上で複数の業者に査定依頼をすることです。
売却の理由と時期、希望価格を明確にすることで仲介業者が、どのような買い主に売却すれば良いのかをイメージし易くなります。
また、査定依頼を複数業者にすることで最適な仲介業者を選ぶことが出来ますので、自分に合った仲介業者と媒介契約を結ぶようにして下さい。
今回は、不動産投資における出口戦略について解説しましたが、如何でしたでしょうか?
出口戦略の重要性や出口を取りやすい物件の特徴、売却時の選択肢等、これから投資家を目指す人にはかなり参考になる重要な内容であったと思います。
出口戦略の鍵は、ほとんどがこれから購入する物件選定にあります。
今まさに不動産投資向けに物件を探している人は、今回の内容をよく理解した上で物件選びに活かして欲しいと思います。