賃貸管理コラム

不動産投資に団体信用生命保険って必要ですか?

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マイホームを住宅ローンで購入する際、9割以上の人が加入する保険が団体信用生命保険、いわゆる団信(だんしん)です。
住宅ローンでは当たり前のように加入する団信ですが、実は、不動産投資で物件を購入する際にも加入することが出来ます。
「不動産投資は事業用融資だから団信の加入は無理なのでは?」と思う人もいるかも知れません。
しかし、不動産投資向けの融資でも団信の加入を奨励している銀行も多く、むしろ必須にしている銀行も増えてきました。
不動産投資家の中では、この団信について要・不要論が度々起こります。
不動産投資に団信は必要なのでしょうか?
今回は、そんな不動産投資における団信をテーマにその必要性について解説します。

まず、団信って何?

団信って何?

住宅ローンを組んでいる人であれば分かると思いますが、団信とは、団体信用生命保険といわれるように生命保険の一種です。
生命保険は、加入者が亡くなる、もしくは高度障害等で動くことが出来なくなるなど、もしもの際に保証金が遺族に支払われる、というものですが、団信は、加入者にもしものことがあった際に、保険で住宅ローンがすべて完済されるという保険です。
よって、不動産投資の場合は、団信に加入していると、投資家にもしものことがあった際は、遺族に無借金の物件が残り、月々の家賃収入がすべて手元に入ってきます。

投資用でも融資の条件に団信加入がついている場合がある

融資の条件に団信加入がついている場合がある

不動産投資で物件を購入する際、団信に加入できるか選べる銀行もありますが、逆に融資をする条件に団信が必須になっている銀行もあります。
理由は、団信に加入することで投資家だけでなく銀行側もリスクを減らすことが出来るからです。
団信に加入していない投資家に突然もしものことがあった場合、物件は、すべて遺族に相続されます。
この際、遺族側が相続を放棄すると、仮に融資の残債が残っていたとしてもその返済義務は、遺族側には残りません。
よって、銀行側は融資の回収が出来なくなります。
団信に加入していれば、保険で融資の回収が出来るので、リスクを減らせると言う意味で、銀行側としても投資家の団信加入はメリットが大きいのです。
ここで団信に加入するメリット、デメリットを見ていきましょう。

団信に加入するメリット

コラムイメージ1 投資リスクを減らせる 物件を子供に資産として残したい場合、投資家として自分にもしものことがあった場合に、遺族がローンを返しながら経営を回していけるのか心配ですね。
団信に加入していれば、もしもの時は、保険で残債がすべて完済され、無借金の物件が残りますので、経営はとても楽になります。
遺族に借金を残すと言う投資リスクを減らせる点は、投資家として安心です。

家族にも投資を理解してもらいやすい 不動産投資は、多額のローンを抱える為、家族に反対されやすい投資です。
もしもの時の保険効果を伝えることで、遺族だけになっても生活を担保出来る安心感を与えることが出来る為、投資を前向きに理解してもらえる可能性が高くなります。

保険の見直しが出来る 不動産投資は、生命保険効果の面でもとても優秀です。
通常の生命保険では、自分の財布から保険料を支払いますが、不動産投資であれば、ローンの金利に組み込まれる為、家賃収入から支払いが出来ます。
残る資産を考えても他の保険商品よりも大きい場合が多い有効な保険である為、すでに加入している保険を見直すことも出来ます。
団信に入ることで保険効果も大きくなり、且つ他の保険料を少なくすることが出来る為、とてもメリットがあります。

団信に加入するデメリット

コラムイメージ2 金利が高くなる 団信は、保険料を金利に組みこんで保険料を支払う為、その分金利は高くなります。
おおよそ、0.1%~0.3%ほど高くなる場合が一般的です。
団信加入を否定する投資家の多くは、この金利が高くなることを理由に加入を避ける傾向があるようです。

健康状態次第では加入できない 団信は、生命保険なので加入前に健康診断の結果が必須になります。
この際、診断結果が悪かった人は、保険に加入できない場合があります。
今では、投資用ローンでも「がん保険」や「3大疾病用保険」を適用しているローン商品もありますので健康状態が不安な人は事前に確認したほうが良いでしょう。

加入しないと融資の審査が厳しくなる場合も?

コラムイメージ3 団信に加入することは、保険効果だけでなく、銀行側がお金を貸しやすくなると言うメリットがあります。
逆に言えば、団信加入をしない場合は、もしもの事態を想定して融資の審査が厳しくなるケースもあります。
また、団信に加入しない場合は、共同担保や連帯保証人を求められることが多い為、家族としても不安になります。
団信分の金利をどう捉えるかは投資家次第ですが、加入するかどうかで審査の状況や求められる条件も変わります。
もちろん健康状況次第ではありますが、団信には可能な限り加入することをおすすめします。

不動産投資の団信で他の保険料を見直そう!

コラムイメージ4 不動産投資のローンで団信に加入した人は、大半が今までの保険の見直しをします。
収入が高い人ほど、月々の保険料は高くなる場合が多いので、せっかく不動産投資を始めるのであれば、団信に加入して保険料を大幅に見直しましょう。
生命保険の場合は、もしもの時に多額の保険金が遺族に入ってきますが、不動産投資は、家賃収入として入ってきますので、使い過ぎを防ぐことも出来ます。
また、まとまった資金が必要な場合には、売却すれば、ローンの残債が無いので、売却金額がそのまま手元に残ります。
人によっては、不動産投資を始めた段階で他の生命保険をすべて解約する投資家もいるほど、団信はとても魅力的な保険商品なのです。

不動産投資を保険代わりにしよう!

コラムイメージ5 今回は、不動産投資の団信をテーマに解説しましたが、団信の魅力は伝わりましたでしょうか?
もちろん、不動産投資は、融資の審査に通らなければ投資をスタート出来ないので、すべての人が、この団信の効果を受けることは出来ません。
逆に言うと、団信の効果を受けられることは、不動産投資をスタート出来る人の特権です。
不動産投資は、他にも魅力的な面が沢山ある投資ですが、今回の内容を読んで保険代わりとして、不動産投資を検討してみるのも良いでしょう。

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