こんなに違う!賃貸マンション等の修繕費
自分自身が賃貸者の場合には、家賃が高いか安いかという賃貸料しか目に入らないものですが、立場が変わり賃貸経営を考えるようになると今度は賃貸料の内訳や修繕費についても関心が高まります。
新築では修繕費も退去時の費用のなかで、まかなうこともできますが中古物件はどうなのでしょう。また、地域や面積によって異なるのかということも気になるところです。
築年数が古くなるにつれて修繕費が高くなるのは本当?
賃貸経営で物件選びをするときに重要になるのは築年数です。
新築物件を選ぶことができれば問題はありませんが、予算的に中古物件を選ぶ場合、ポイントになってくるのが建物の築年数。傷み具合によって、リフォームなどの費用も必要になってきます。
経年劣化を考えると、築30年以上の建物で修繕費が高くなるということは想像しやすいことでしょう。しかし実は10年以上20年未満の建物の修繕費が高いことが国土交通省のデータからみてとれます。
賃貸用事務所1平方メートルあたりの修繕費を築年数で割ったアンケートでは、「30年以上の建物の1平方メートルあたりの修繕費」の平均値は「1,500円未満」ですが、「10年以上20年未満の建物の1平方メートルあたり修繕費」は「1,500円以上2,000円未満」と高くなります。
これは、賃貸者の使い方や建築会社の建て方にもよりますが、水回りや外壁などの劣化が目立ち始めるからでしょう。
人気が高い首都圏の修繕費は?
ここで気になってくるのは、費用に首都圏とその他の地域に差があるのかということです。
国土交通省のデータによると交通の利便性が高い人気の首都圏では、1平方メートルあたりの修繕費の平均値は「1,000円以上1,500円未満」で12段階の金額のなかでは4番目。最も高い数字は1平方メートルあたり「100円未満」です。
一方、全体では平均値が「1,000円以上1,500円未満」で13段階の金額のなかでは3番目。最も高い数字は1平方メートルあたり「500円以上1,000円未満」、次は首都圏と同様「100円未満」という結果になっています。
また23区や東京都心5区では平均値は「1,000円以上1,500円未満」、最も高い数字は「100円未満」。ここから平均的な修繕費の金額は首都圏も都心も変わりない1平方メートルあたり「1,000円以上1,500円未満」が妥当な金額で、利便性にはあまりかかわってこないことがみえてきます。
床面積が広ければ広いほど、修繕費も高くなる?
延べ床面積1万平方メートル以上の建物と1万平方メートル未満の建物では、当然面積が広いほうがコストもかかってくると考えられます。
国土交通省のデータでは、1万平方メートル以上の建物の場合、1平方メートルあたりの修繕費用は「100円以上1,000円未満」が最も高い数字となり、平均値は「1,500円以上2,000円未満」。1万平方メートル未満の建物では「100円未満」が最も高く、平均値は「1,000円以上1,500円未満」。
ただし、広くなればなるほど高くなるというわけではなく、首都圏でも全体でも3万平方メートル未満が境目となり、平均値は「2,000円」を越えますが、3万平方メートルを越えると平均値は「1,000円以上1,500円未満」という結果になっています。
大規模修繕のコストには、さまざまな要因があり複雑になっているといえます。
賃貸経営の味方になってくれる「賃貸管理会社」を見つけよう
これから投資や老後のために「賃貸経営を」と考えると避けては通れない修繕費。個人で管理できれば費用の負担もありませんが、他にも賃貸料との兼ね合いやリフォーム時期についても賃貸経営には学ばなければならないことが山ほど出てきます。
そういった賃貸管理にかかわる内容をスムーズに解決してくれるのが、賃貸委託。賃貸管理会社に依頼する方法です。個人では対応できないようなことが生じた場合でも、対処方法を案内してくれる賃貸経営のオーナーの心強い味方になってくれるでしょう。